賢く「美防災」って知ってる?「美防災」の事例もご紹介。スイスの自立自衛の精神で、日本人の命を守る住空間

賢く「美防災」って知ってる?「美防災」の事例もご紹介。スイスの自立自衛の精神で、日本人の命を守る住空間

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この記事はこんな人にオススメ

賢く「美防災」とはどういう意味か知りたい方

スイスの住空間と日本の住空間について知りたい方

町田ひろ子さんについて知りたい方

こんにちは、もしもに編集長でインテリアコーディネーターのうめいです。
「美防災」という言葉をご存じでしょうか。
これはインテリア業界では非常に有名な町田ひろこさんが、東日本大震災をきっかけに提唱した、災害から命を守るための新しい防災コンセプトです。

目次

「賢く美防災」とは?

「美防災」とは東日本大震災をきっかけに、2013年に町田ひろこアカデミーが提唱した言葉です。
正しくは「賢く美防災」(美しく暮らしながら防災に備える)というコンセプトになります。
詳細については「賢く美防災ー災害に負けない豊かな住まいとインテリアー」という本に掲載されています。

賢く防災とは震災に負けない住まいづくりを通して豊かな暮らしやインテリアを実現することです。

賢く美防災 町田ひろ子著p23
防災士うめい

インテリアを勉強している人なら、一度は読んでおきたい本です。
インテリア教本というよりは、町田ひろ子さんのスイスの考え方を日本に取り入れていく過程がわかる本となります。

「美防災」とスイスの関係

実は美防災という言葉とスイスは大きく関わりがあります。
インテリアコーディネーターアカデミー校長の町田ひろ子さんはスイスで5年間滞在していました。そのスイスで、町田ひろ子さんは多くの住宅の地下室に核シェルターがあることに驚愕します。スイスはヨーロッパの中心に位置することで、多くの戦争に巻き込まれる過去があります。その経験から「永世中立国」となっており、同時に絶対に住民が死なないための工夫がなされています。それが核シェルターだったのです。
町田ひろ子さんは、東日本大震災のあとにスイスで核シェルターを見た経験を思い出し「賢く美防災」というコンセプトを立ち上げます。スイスの「自律自衛」の精神を日本に持ち込もうという思いが、その根幹にあります。

賢い美防災の根源はスイスにあり。

町田ひろ子さんは、スイスの建築やインテリアのことを「合理的で賢い」と言っており、これが賢い防災のコンセプトに繋がるのです。町田ひろ子さんはスイスの賢い住宅環境のことを「S・I・W・I・S・S」と名付けています。

S Safty 優れた耐震、耐火性能

W Wellness 健康を考えた合理的なライフスタイル

I Interior 環境に優しい、心身に安全な自然素材を多用

S Smart 省エネルギー、高気密高断熱でエコ、高性能な住まい

S Sustainable 環境に優しい良いものを世代を超えて繋げていく暮らし方

賢く美防災 町田ひろ子著p37

上記のようなスイスの住環境を大いに参考にした上で、巨大災害の際に避難所に暮らすようなことは、絶対に避けなければならないという思いで「賢い美防災」というコンセプトを提唱されているようです。

「賢く美防災」の例とは?

では実際の美防災の例にはどのようなものがあるのでしょうか。

狭くて暗いマンションの玄関をオープンに

狭くて暗いマンションの玄関をリフォームし、外の光を取り入れたり壁を壊してオープンにすることで避難経路であった玄関の導線を明確にし防災とインテリアの両立を図った例があります。
事例の詳細についてはぜひ賢く美防災の本でご覧ください。

自然採光を大いに活かす

災害時に停電になって明かりがつかなくなると困ってしまうというのは、普段から我々が自然採光をあまり頼りにしていないということの裏返しにもなります。そこで自然採光を積極的に取り入れ、天井照明がなくても生活ができる内装のかたちも一つの美防災の事例です。

コルクの床材を採用する

床材を変えるというのも「美防災」のひとつです。
コルク材は足に優しく、クッション性や保湿性にも富んでいて衝撃にも大変強い素材です。木材だと冬場に寒くなりますが、コルクの床材であれば寒くなりにくいのも特徴で、有事の時に床暖房が使えなくなってしまうことを考えると、コルクという床材も検討の余地がありそうです。

パントリーシェルターを設置する

パントリーシェルターを聞いたことがない方は、それもそのはずです。町田ひろ子さんが提唱した第2のシェルターと呼んでいるパントリーです。
パントリーシェルターは、平時はパントリーとして利用し、巨大災害などの有事の際にシェルターとなり命を守ります。耐火構造としてシェルター機能を強化したこのパントリーは、中に食材・家財や電池などのサバイバルできる防災品を備えているのが、通常のドライパントリーとの違いです。
ちなみに、第1のシェルターは、ツーバイフォー工法で作られた災害に強い自宅の事です。(町田ひろ子さんが、東日本大震災の津波に流されなかった家はツーバイフォー工法だったとして、その強度を信頼しているそうです。)

町田ひろ子インテリアコーディネーターアカデミーとは?

この、美防災を提唱している町田ひろ子アカデミーとは、1978年に創立したインテリアのコーディネート・デザインを学ぶ専門の学校です。
なお、インテリアコーディネーター業界で町田ひろこさんの名前を知らない人はいないほど、有名な人物です。
公益社団法人インテリア産業協会がインテリアコーディネーター資格試験を始めたのは、1983年からなので、1978年設立の町田ひろ子アカデミーがどんなに老舗かわかりますね。

防災士うめい

今回は以上です。最後までお読み頂きありがとうございました!
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