防災備品は結局、何日分用意すれば良いのか。3日分 or 1週間、それ以上?

こんにちは、もしもにスタジオの防災士うめいです。
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今回は「防災備品は結局、何日分用意すれば良いのか」についての記事です。

この記事はこんな人にオススメ

防災備品を用意したいが、何日分用意すれば良いかわからない

3日分を用意したが、1週間分必要という意見も見て不安である

何日分用意しなければいけないかという根拠を知りたい

目次

防災備品は結局、何日分用意すれば良いのか

大前提として「これが絶対」という答えがないため、専門家の意見やブログなどの情報に頼るのではなく、最終的には自分の頭で考えて自分の意志で決める必要があります
その上で、結論からお伝えすると、以下のポイントで防災備品を何日分用意すれば良いか変わってきます。

・どの程度の災害を用意しているか
・リスクはどの程度か

もしもにゃん

「もしもに」では1週間分の防災備蓄の準備を想定した情報発信をしているにゃん♪

どの程度の災害を想定しているか

まず、防災備品を準備する場合、どの程度の災害を備えているかを明確にしておく必要があります。


例えば同じ災害でも、以下の3つの想定では準備するものは全く変わってきます。
「3時間の停電で快適に過ごせる準備」
「津波に伴う地震の準備」
「大震災を生き抜くための準備」

とはいえ、どの程度の災害に備えるべきか、すぐに思いつく人は少ないのではないでしょうか。

そこで、防災士の私がおすすめするのは南海トラフ巨大地震級を想定して防災備品を準備することです。

※パンデミック(コロナなどの感染症)や、富士山の大規模噴火などに備えて「2週間分」を備えましょうという話もありますが、2週間分はハードルがかなり高いため、今回は地震等の被害を想定した備えをご紹介します。

想定している災害と影響
  • 南海トラフ巨大地震(M8~9クラス)の災害を想定
  • 7日間は自力で生き延びる必要がある

南海トラフ巨大地震級(30年以内に発生する確率:70%)というと、
・日本海溝・千島海溝沿いの巨大地震(30年以内に地震が発生する確率:60%)
・相模トラフ沿いの海溝型地震(30年以内に発生する確率0~5%)
などがあります。

日本地図イメージ


日本海溝巨大地震では20mを超える津波が襲ってくるともいわれており、津波対策の考慮が必要な場合もあります。
当ブログでは、大阪・名古屋・東京を含む大都市が深刻な被害を受けるとされている南海トラフ巨大地震への備えを想定しております。

リスク許容度はどの程度か

対策をすべき災害の想定が完了したら、次は自分が置かれている環境からリスクを考えてみましょう。

防災備品を準備するにあたってのリスクは以下のようなイメージです。

リスクが高い
リスクが低い
  • 小さな子供や高齢者がいる
  • 大人数で生活している
  • 助け合える人が近くにいない
  • 健康な大人だけで生活している
  • 少人数で生活している
  • 助け合える人が近くにいる

例えば、小さな子供がいる家庭では、粉ミルクをつくるために水がどうしても必要になったり、清潔な環境で過ごす必要があります。そのためリスクが高い家庭の場合、大規模災害時の防災備品は3日分で足りなくなる可能性があります。

ご自身の家庭がリスクが高い家庭だと感じる場合は、少しでも長い期間を想定した防災備蓄を準備しましょう。

なぜ「最低3日分」と言われることが多いのか

防災についての情報では、「防災備蓄は最低3日分用意しましょう」と謳っていることが多いです。
こういった情報を見て3日文だけは用意しているというご家庭も多いのではないでしょうか。

実際、とある調査で行った「防災用の食料は、何日分備蓄しちますか」というアンケートの結果として、約3割の家庭が3日分しか備えておらず、7日分以上を備えている家庭は約1割でした。

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000132.000025771.html

では、なぜ「最低3日分用意しましょう」と言われることが多いのでしょうか。
その根拠とは一体何でしょうか。

「最低3日分を用意」の根拠は。

最低3日分を用意する根拠として、諸説あるかとは思いますが、大きな理由としては3つあると考えています。

・生存確率に左右する「72時間の壁」が3日間であること
・震災から3日後くらいから災害支援物資が届けられるから
・3日分の防災備蓄ならハードルが低いと感じること

人間は飲まず食わずでもいられる限界が3日間であると言われています。また、生存確率に左右される72時間の壁を乗り切るための備蓄が「最低3日分」となっています。
さらに、災害発生直後は人命救助に優先されるため人手が足りず、3日後くらいから災害支援物資が届けられると言われています。物資が届くまで自力で生き延びるための「最低3日分」でもあります。


そして、3日分の準備であれば防災備蓄のハードルが下がるのも根拠だと考えています。例えば、大人1人が過ごすために必要な水は1日3 L と言われています。
4人家族の場合は、3日分だと36L(段ボール3箱分) の水を用意する必要があります。
4人家族の場合は、1週間分で84L(段ボール7箱分)の水を用意する必要があります。

なんとか3日分なら用意してみようという気になるのではないでしょうか。
事実、とある施設などでの備蓄は最低ラインを3日分とし、「3日分を達成できた施設は5日分を備蓄することを目指す」として、徐々に備蓄を強化していっているようです。

巨大地震を想定するなら、防災備品は3日分では足りなない

最低3日分の根拠をご説明しましたが、やはり巨大地震の想定をするなら3日分では足りないようです。
実際、内閣府のホームページにもあるように、巨大災害を想定した場合、3日間では行政の支援をするのが難しく「1週間分の防災備蓄を用意しよう。」という方針に変わっています。

巨大地震の場合は被災地域がかなり広い範囲になります。その結果、インフラの停止・救助活動・二次災害渋滞などで各地が混乱し、物資提供等の支援活動が遅れる可能性があります。そういった超巨大地震に対応するため、自分たちだけでできる生活期間を1週間以上見ておいた方が良いということになります。

以下の説明などがわかりやすいです。

発災後、被害状況が拡大した場合には、ライフラインも壊滅状態となり、電気は比較的 早く復旧する可能性が高いと想定されものの、ガスや水道の復旧作業に1週間以上の 時間を要することが想定されます。また、物流機能が停止し、食料の供給が滞る可能性が あります。 また、食品産業事業者が被災した場合は、復旧後も一部の食料品については、入手困難になることも想定されます。 このため、発災後3日分の備えに加え、プラスアルファで更に備蓄食料品等を用意 すれば、ライフラインがすぐに復旧せず、1週間程度、水、熱源がない場合でも対応が可能となります。(1週間分程度の食料品を確保すれば、ある程度の事態に対応可能と考えられます。)

https://www.maff.go.jp/j/press/kanbo/anpo/pdf/140205-02.pdf

特に南海トラフ巨大地震は30年以内に70%以上の確率で発生すると言われており、その被害は大阪・名古屋・東京を含めた全国各地に広がると予想されています。

さらに巨大地震の想定だけでなく、最近は地球温暖化によって壊滅的な被害をもたらす豪雨が頻発に発生したり、台風の大型が凶暴化が進んでるとも言われています。
また、SNS で誤った情報が拡散されることによる買い占めなども発生しており、先の見えない今、あらゆる事態に備えるという意味で、1週間分の備品を用意しておいた方が安心ではありそうです。

防災士うめい

今回は以上です。最後までお読み頂きありがとうございました!
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