『本当に使えるBCPはシンプルだった。』は、BCPの基本を知りたい方におすすめの一冊です。ページ数86ページと、他の本に比べて少なく、大事なエッセンスだけがギュッと凝縮されています。
この記事では、おすすめポイントをご紹介していますので、是非最後までご覧ください。
忙しい経営者の方
BCPの担当者
内部監査の方
もしもにゃん東日本大震災で被災した企業にBCPの見直しコンサルを行ってきた池田悦博さんの著書だにゃん~
BCPについてのポイントが初心者でも1時間でわかる
こんにちは、もしもにスタジオ代表・防災士のうめいです。
「防災をデザインする。」をテーマに防災情報や防災ノウハウを発信しています。
防災士うめい 【 X・Instagram・Youtube ・note】
・防災士試験を全問正解で合格
・インテリアコーディネーター/整理収納アドバイザー
・マーケターが提供する防災事業向けマーケ支援サービスはこちら
この本をオススメしたい人
「本当に使えるBCPはシンプルだった」をオススメしたい人は、BCPの担当者の方です。特に、ベテランの担当者というより、新任の方・異動してBCP担当になった方におすすめしたい一冊です。
BCP(事業継続計画)という言葉を聞くと、「分厚いマニュアル」「専門家向け」「作るのが大変」そんなイメージを持っている人は多いのではないでしょうか。
正直に言うと、私自身もこれまでにいくつものBCP資料や書籍を見てきましたが、読むだけで疲れてしまうと感じるケースが少なくありませんでした。
そんな中で手に取ったのが『本当に使えるBCPはシンプルだった。』です。
以下の記事を執筆するにあたり、知識を整理する目的で読んだ一冊です。


かわいいイラストでわかりやすい、防災入門本
全編を通じてイラストで書いてあるため、被災経験のない私でも、東日本大震災による被害がどのようなものだったか、視覚的にわかりやすい印象です。
この本は「読み込んで災害に備える」というより、パラパラとめくっていろんな防災的な気づきを得ることで、防災への最初の一歩を踏み出しやすくする本だと思います。



アベナオミさんのイラストは可愛いので、「被災」の表現も心のダメージが少なく読み進められるにゃん♪
巨大地震が来たらこうやって備えようというイメージを膨らませるための「防災入門本」として、最初に手に取って読みやすい本だと思いました。
BCPが“弁当箱”になってはいけない
この本が冒頭で紹介している印象的な言葉で、BCPガイドラインを担当した官公庁の方の言葉があります。
「あれ(BCP)は弁当箱でしかないんだよ」
弁当箱だけ用意しても中身が美味しくないと台無しであるように、カタチだけBCPをつくっても内容が伴っていないとただの箱を用意しているのと同じということです。
・BCPのマニュアルが使いにくい
・初動対応が不十分
・危機における対応方法について周知徹底されていない
BCPのカタチだけ整えても、結果として非常時には「使えないプラン」になってしまう。
この指摘は、多くの現場に心当たりがあるはずです。
BCPを有効にするためのB・C・Pのエッセンス
そこで、著者の池田さんは「B・C・P」を提唱しています。
・B=Briefness(シンプル)
・C=Communication(コミュニケーション)
・P=People(リーダーシップ&現場力)



BCPという言葉に対応しているから、覚えやすいにゃん~♪
このBCPの考え方(シンプル・コミュニケーション・リーダーシップ&現場力)に沿って本書はBCPについての詳細を紐解いてくれます。
BCPの初学者・時間の無い経営者のおさらいにちょうど良い
冒頭でもお伝えしたとおり、この本はBCPを新しく担当することになった方におすすめです。
86ページという少ないページ数の中で、まずは「BCP」という考え方について体系的に整理できます。
1時間もあれば読了できる上、基本的なマインドセットが得られるので、BCP担当になった初期に読むにはちょうど良いでしょう。
一方で注意があり、2012年に執筆された本ということもあり、情報が古い印象があります。
例えばLINEを使う注意点として「スマホ同士しか使えない」(当時のスマホ普及率は50%以下)ということを挙げていたり、今はない「スカイプ」を通信手段の候補として記述しています。
このあたりは加味しながら、最新の情報に置き換えて読むようにしてください。
「本当に使えるBCPはシンプルだった」 の基本情報
基本情報
タイトル:本当に使えるBCPはシンプルだった。
本の長さ:86ページ
出版社:税務経理協会
発売日:2012/10/1
以下はアマゾンの口コミレビューAIまとめです。検討される方はご参考までに。
お客様はこのBCPガイドについて、シンプルでありながら読みやすいと評価しています。必要十分な情報をわかりやすく伝えてくれるため、熟達者の頭の整理としても最適だと感じています。また、内容が整理されて系統になって記述されているため、リスク担当部門や監査部門の方には有効な内容だと感じているようです。一方で、あまりに簡略版すぎて実効性がないと感じる声もあります。
引用:Amazon.co.jp




