「北海道・三陸沖後発地震注意情報」発表で、何を準備すればよい?

今回は「北海道・三陸沖後発地震注意情報の発表で、何を準備すればよいか」についての記事を執筆しております。役に立つと思ったら、是非ご家族・ご友人・職場の方に記事をシェアいただけると幸いです。
最新の情報はニュースなどでご確認いただき、この記事ではどんな準備が必要かを解説します。

目次

2025年12月9日、「北海道・三陸沖後発地震注意情報」発表

こんにちは、もしもにスタジオ代表・防災士のうめいです。
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2022年12月16日から運用開始された「北海道・三陸沖後発地震注意情報」。
今回、2025年12月9日にはじめて「北海道・三陸沖後発地震注意情報」が発表されました。

「北海道・三陸沖後発地震注意情報」は、日本海溝・千島海溝沿いでマグニチュード7以上の地震が起きたときに、「それより大きな地震が起こる可能性が平常時より高い」と評価された場合に出される情報です。しかし、地震の場所や時期をピンポイントに予知するものではありません。

これにより、北海道・三陸沖後発地震が発生する確率が相対的に高まっており、今後1週間程度は警戒が必要な状態となります。ただし、実際に巨大地震が起きるのは世界の事例を踏まえると、100回に1回程度の予想であることにも留意してください。

今回の「北海道・三陸沖後発地震注意情報」は、ただちに避難や経済活動の停止を求めるものではありません。むしろ政府や内閣府は「社会・経済活動を続けながら防災対応を」と明言しています。

ふだんどおりの生活を続けながら、「いざというときすぐ動けるように備えを高めておきましょう」という“注意喚起”として捉えていただくのがよいでしょう。

この記事では、北海道・三陸沖後発地震注意情報を受けて、どのような準備が必要か緊急で解説していきます。

備えに関する最新情報(12/10更新)

12月10日時点で、報道やSNSを確認する限り、昨年の「南海トラフ巨大地震注意」発表時のような、全国的で深刻な買い占めは起きていないようです。

とはいえ、昨年の「巨大地震注意」の際は非常用トイレがしばらく入手困難な状況になるなどの影響がありましたので、備えが足りていない方はなるべく早い段階で必要な準備を進める必要があります。

できる限り情報を集めてこのページで随時公開していきます。(Xでフォローいただけますと、最新の情報を更新します)

自分の住む地域の危険度を知る

まずは、自分の住む地域の危険性を把握する必要があります。

『10秒診断』で、どのくらいの被害を想定すればよいかを知る

まずは、「地震10秒診断」を実施してみてください。PCやスマホの現在地の共有を許可していただいた上で「診断する」ボタンを押すだけで、危険度がわかります。

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結果画面では、想定される「停電の日数」「ガス停止日数」「断水の日数」や「全壊確率」「出火確率」がすぐにわかるので、リスクを把握しやすいです。

今回影響を受けた地域の一例として、北海道の札幌市を例に診断した結果

地域のハザード情報や避難所情報を把握する

次に、ハザードマップで地域の危険情報や避難所マップで避難所を確認してください。

自治体HPでハザードマップが公開されていることが多いので、まずはご自身がお住まいの自治体HPをお調べください。
それ以外にも「不動産情報ライブラリ」や「重ねるハザードマップ」というサイトを使って、ご自身の地域の災害に関わる情報を調べることもできます。個人的には、不動産情報ライブラリが見やすくておすすめです。

なお、ハザードマップはあくまでも「危険場所がわかるマップ」なだけで「安心な場所がわかるマップ」ではありません。ハザードマップでご自身の地域の危険度が表示されていなかったとしても、油断せずに安全確保できるようシミュレーションをしておきましょう。

「不動産情報ライブラリ」でも避難所情報を見ることができますが、Yahooも避難所マップを提供しています。「不動産情報ライブラリ」が見れなかった場合は、Yahooの避難所でマップを確認しておくようにしましょう。

「すぐにできる対策」を全部やる

北海道・三陸沖後発地震注意情報が出てからは、地震後に発生確率が一時的に上がる状態になります。
過去にも、同じ日本海溝・千島海溝沿いで「大きな地震のあとに、さらに大きな地震」が起きた例があります。
たとえば

・2011年:三陸沖でM7.3の地震が起きた2日後に、東日本大震災(M9.0)が発生
・1963年:択捉島南東沖でM7.0の地震が起きた18時間後に、M8.5の地震が発生

といった事例です。
もちろん、毎回こうした巨大地震が続くわけではありませんが、「平常時よりリスクが高い1週間なので、備えを確認しましょう」という意味で今回の注意情報が出されています。

大地震が実際に起こるかどうかは、誰にもわかりませんが、今後も日本にいる限り巨大地震リスクは避けられません。今回をきっかけに命が助かるために、可能な限りすぐにできる防災・減災対策をすべてやりましょう

家具の配置の見直し・固定

最速でやっていただきたいことは、家具の固定です。

理由は、家具につぶされて命を落とす可能性があるからです。阪神淡路大震災では5500人近い方が犠牲になりましたが、その原因の約3/4が「窒息・圧死」です。家屋の倒壊・家具の下敷きで命を落とさないように家具の固定はまず最初に行ってください。

しかし、今日家具を固定していない皆様は、きっと家具の固定金具を持っていないことでしょう。在庫があればすぐに購入することをおすすめします。最近では賃貸でも家具固定をしてよい物件も増えてきています。諦めずに確認しましょう。

もし、家具を固定できる状況にないのであれば、配置を変更してください。特に、夜中の巨大地震で寝ているときにおしつぶされないように、ベッドや布団に大きな家具が倒れてこないようにしましょう。
また、避難通路をふさぐことのないよう、ドアや廊下の家具の向きも再点検しましょう。

ガソリンと電子機器の充電は“満タン”にしておく

車をお持ちの方は今すぐガソリンを満タンにしてください。
ガソリンさえあれば、災害時の選択肢が広がります。車中泊・充電・避難などで使いますが、災害後は給油が難しくなってしまいます。

とくに、冬の巨大地震は「寒さ対策」が大変重要です。
ガソリンが入っていれば寒さをしのいだり、暖房をつけて過ごすこともできます。

ただし、降雪地帯で車中泊を検討する場合は、車内の一酸化炭素中毒のリスクや、低体温症のリスクがあります。「大雪の日に車で寝泊まりする場合はどのような準備が必要か」ということを考えて準備しておきましょう。

なお、降雪時に車中泊をする際は一酸化炭素チェッカーは必須。家電量販店やホームセンター、キャンプ用品店などで手に入りますが、地域によっては十店舗で手に入らない可能性もあります。
手に入らない場合はネットでの購入も検討してください。

いずれにせよ、車は移動手段に必要になりますので、必ずガソリンを満タンにしましょう。

また、「充電できるもの」は全て充電しておきましょう。モバイルバッテリーやポータブル電源などがあれば充電しておくと安心です。もしポータブル電源などが無くても、ノートパソコンなども充電しておくとバッテリーの代わりになります。さらに、いつ地震が起きても問題ないように、こまめにスマホを充電することを意識すると良いです。

キーパーソンと「連絡先」と「行動」を共有する

家族や親せき、恋人や友人・職場の人などのキーパーソンとは「連絡先」とその日の「行動」を共有するようにしましょう。

特に、一緒に住む人の連絡先や、職場の人など、キーパーソンの連絡先は紙にメモしておくと良いです。何らかの拍子でスマホが使えなくなっても、連絡が取れるようにするためです。

特に、共働きのご家庭や、遠い小学校に通っているお子さんがいるご家庭はいまからでもしっかり再会するための準備をしてください。

▼空欄に書き込むだけで集合場所や緊急連絡先がわかる「おまもりノート」を無料で配布しています。ぜひご活用ください。


また、北海道・三陸沖後発地震注意情報が出ている期間だけでも、外出の際は「どこに行って、いつ帰る予定か」必ず家族に行動を伝えるようにしましょう。

現金を用意しておく

北海道・三陸沖後発地震が発生すると、地域や状況によっては長期間の停電が発生する可能性があります。

停電してしまうと、電子マネー・クレジットカードは使えなくなります。キャッシュレスが進んで、現金を持ち歩かない人も増えていますが、ATMが動いているうちに現金をおろしておくようにしましょう。

停電中にも現金を使って経済活動が再開される可能性があり、その際に現金のみで対応するためです。

「水」を準備する

「水」の準備も忘れないようにしましょう。もし、ちかくのスーパーなどで水が売り切れてしまっても空いたペットボトルに水道水を入れておくようにしましょう。
無菌状態で製造されたペットボトル水と比較すると日持ちはしませんが、数日であれば自己責任ですが飲料水として備蓄できます。

また、小さいお子さんがいない家庭であれば生活用水として「お風呂の水溜」も有効です。断水時に役立ちます。(小さい子どもがいる家庭は、不慮の事故リスクの観点から非推奨です)生活用水としてどんな使い方ができるかはここでは解説しないですが「お風呂の水 災害」などで検索してみて下さい。

夜に備える

人は24時間の1/3にあたる8時間は寝ています。夜、寝ている時間に地震がくれば、暗闇の中で被災することになります。

懐中電灯・スリッパ・軍手は睡眠時の防災三種の神器です。枕元に用意したうえで、巨大地震が来ても吹っ飛ばされないように紐などで固定しておくと良いです。

目が悪い方はメガネもあわせて持っておきましょう。余裕があれば救命ホイッスルやランタン、ラジオ、スマホなども準備しておくと安心です。

最低1週間分の「自力で生き延びる」物資を揃える

北海道・三陸沖後発地震が実際に発生した場合、被害が広範囲に広がった場合は救助がすぐに来ない場合があります。また、この時期は降雪などの悪天候中の大地震も考えられます。

地域や被害の状況によっては、ライフラインが止まり、数日〜1週間以上を「自力で生き延びる」必要が出てくる可能性があります。

そのために、できる限り物資を揃えておきましょう。色々あると便利ですが、とにかくお伝えしたいのは「トイレ」「水」の重要性です。とにかく重要なので必ず確保してください。

また、これから寒さが厳しくなる季節になりますので、寒さ対策の防災グッズも用意しておきましょう。

その他、どんな物資が必要かは「防災グッズランキング」を過去に執筆していますので、そちらをご参照いただければと思います。

北海道・三陸沖後発地震注意情報の対応に役立つ過去記事

過去に執筆した記事から、北海道・三陸沖後発地震注意情報の対応に役立つ過去記事をピックアップしました。気になる方は以下もご確認ください。

公式情報を確認したい方向け

首相官邸ホームページ
令和7年12月9日 青森県沖を震源とする地震及び北海道・三陸沖後発地震注意情報についての会見 | 総理の演説... 総理の演説や記者会見などを、ノーカットの動画やテキストでご覧になれます。
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防災士うめい

今回は以上です。最後までお読み頂きありがとうございました!
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